障害を持った子供を育てることは運命なのか

雑談

この1年くらい、関わる人で子供の障害に悩んでいる人の話を聞くことがとても増えました。

特に、私のヨガ哲学講座を受けてくださる方にとても多いです。

ヨガの哲学講座での出会いはとても興味深く、最初は古代に書かれたヨガの哲学書の内容を純粋に学ぼうと話を聞いて下さるのですが、何度か顔を合わせたり、宿題でテキストベースのコミュニケーションが始まると、皆さんのプライベートな話を共有していただけます。

コロナ禍で哲学講座がオンラインになった時には、これでいいのか?

と悩むことも多かったのですが、実際にはオンラインになったことでの恩恵がとても大きかったです。

例えば、お子さんに障害があり、なかなか外出ができない人でもご参加いただけるようになりました。画面の向こうでは、子供がぐずってしまうこともあります。しかし、画面をオフにしながら受講いただけることで、お母さんが自分の受けたい講座を受けることができるのですね。

調子がいい時にはカメラをオンにして、子供達が顔を見せてくれます。

それがとても嬉しい時間です。

この子を産んだのは運命なのか

ある一人の生徒さんから質問をいただきました。

「私が障害を持ったこの子の親になったのは運命なのでしょうか。」

とても難しい質問でした。質問者さんも、明確な答えがないことは理解されていますが、一つのヨガ哲学という枠で考えた時にどう捉えるのか、考え方のヒントを欲しかったようです。

ヨガ哲学的に言えば、答えはイエスです。

それをヨガ用語で言えばダルマ(職務・義務・役割)となります。

バガヴァッド・ギーターで説かれるダルマは、その人に与えられた役割です。

不完全であっても自分自身の義務(ダルマ)を遂行することは、他者のよく遂行された義務よりも優れている。たとえ自身の義務によって死ぬことになっても幸福なことだ。他者の義務を行うことは危険である。

(バガヴァッド・ギーター3章35節)

それぞれの人が人生で行うべき職務はダルマとして定められています。

一人一人に与えられたダルマは違います。

その人の人生が豊かで実りあるものであるために、また、周囲の人たちや世界全体が平和で幸福であるために行うべきことがダルマです。それは与えられるものであり、自分で選ぶことができません。

ヨガでは、何を行うか選択することよりも、自分の目の前に与えられた行為を、どのように遂行するのかが大切になります。

しかし、「これは運命」「これはダルマ」だと、目の前の人に簡単に言うことはとても難しいことです。

そんな時、私が若い時から仲良くしている友達から聞いた話が頭に浮かびました。

あなたの元に産まれてきた

ヨガとは全く関係のない、友人に聞いた話を思い出しました。

彼女は病気の人をサポートする仕事に就いています。

同世代の30代の多くの友人たちと同様に、不妊治療を行い念願の子供を授かったのですが、産まれてきた子は重たい障害を持っていました。

彼女はとても苦しみ、自分が高齢なのに子供を欲しがったのが間違いだったのではないかと思い、精神科医にかからなくてはいけないくらい苦しみました。

子供の障害が分かってから、同じ障害を持った子供を持つ親のグループに参加しました。そのグループのリーダー的なお母さんは、とても長い年月グループで活動し、とても多くの親子に出会って気がついたことがあるそうです。

障害を持った子供のお母さんには学校の先生、保育士、看護師などの職業の人がとても多いそうです。その方の肌感覚なので実際の統計は分かりません。しかし、彼女の出会った人の中では、圧倒的にその確率が高いそうです。

そして、彼女なりに一つの答えを見つけました。

ちゃんと育ててあげることができるお母さんの元に産まれてくるんだね。

その言葉が大きな支えになりました。

自分のエゴで子供を作ったせいで、、と悩んでいた友人ですが、この子は私を選んで産まれてきたのだと気がつくことで、心が楽になったそうです。

誰も悪くない。自分を責めないこと

自分自身に子供がいない私であるのに、本当にたくさんの方が子育てに悩んで相談をしてくれます。

私よりもずっと正しい正解を答えてくれる人がいることは重々分かっていますが、子育ての機会を与えられていない私だからこそ、この相談を頂いたのだと、この悩みを共有いただいて成長させて頂いているのだといつも感謝しています。

正解は一つではないと思いますが、一つだけ確信をしているのは、そんな子育てに悩むお母さんたちは全員本当に美しいです。

時には、自分のせいだと傷つくこともあります。時には、「子供にこうなって欲しい」と理想を押し付けすぎて衝突します。しかし、全ては愛があるからなのですね。

クリシュナ神は「このケースではこの対応」と具体的な答えをくれるわけではありませんが、一生懸命頑張っている全ての人を愛して、今の役割に向き合っているお母さん達は正しいのだと教えてくれています。

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