ヨガ哲学を学んで人生が変わった「サティヤ(正直)」

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先日「ヨガの哲学を実践したら世界が180度変わった  生きること不器用からの脱出」という書籍を発売しました。

この本の中でも書きましたが、ヨガ哲学を勉強して、実践したことが私の人生の転機でした。

ヨガ哲学には様々な教えがありますが、その中でも最初に大きな変化を感じたサティヤ(正直)の教えをご紹介します。

ヨガの教えサティヤ(正直)とはどんな教え?

サティヤは正直であったり嘘をつかないことを意味した言葉です。

ヨガ・スートラの中では、8支則の一つ、ヤマの中に書かれています。

ヨガを実践する人は、嘘をついてはいけません。それは道徳的や倫理観から押し付けられるものではなくて、自分自身のヨガの修行として守られます。

嘘をつくこととヨガの修行にどのような関係があるのでしょうか?

あらゆる種類のヨガでは、自分の内側の純粋さを高めようとします。

最初はアーサナ(ポーズ)の練習によって、体の中の不純物を取り除いていきます。そして、プラーナーヤーマでエネルギー的な不純正を取り去り、瞑想では心の中のあらゆる雑念を取り去っていきます。

しかし、どれだけヨガを頑張って練習しても、それ以外の時間で心の中に不純物を生み出し続けては意味がなくなってしまいます。

嘘とは、やましい心であり、それが心の中のゴミになってしまいます。正直でいることは、心を清浄に保つためにとても大事なことです。

サティヤを実践した効果

サティヤが確立すると、(彼の言葉は)現実となる。

(ヨガスートラ2章36節)

ヨガ・スートラによると、サティヤを実践している人の言葉は真実となると書かれています。

まるで言霊のようですね。

引き寄せの法則にも似ているかもしれません。毎日繰り返し唱えた言葉が現実となります。

それは、その人の心の中からあらゆる偽りが消えたことによって、発する言葉も真実しか生まれてこないからかもしれません。もしくは、「この人の言葉は正しい」と刻まれることによって、真実が味方してくれるのかもしれません。

私自身、サティヤを実践し始めてから、驚くほど夢が叶うようになりました。

夢が叶うというよりは、パッと心に浮かんだ映像が実現していく感じです。

嘘をつかないと言っても、明らかな嘘もあれば、無意識のもの、自分自身への嘘や他者への嘘、色々とあります。今回は、私が実践したサティヤの実践をご紹介します。

サティヤの実践①:自分との誓いを守る

見落としがちなのが、日常的に決めたことを守れない癖です。

例えば、毎日早起きをして瞑想をすると決めても、早起きが苦手な人はなかなか守れません。

1日目は張り切って起きるかもしれません。しかし、2日、3日と経つと怠け心が湧いてきます。

すると、朝起きれない言い訳を色々と考えます。

「昨晩は暑くて寝苦しかったから」

「今日は忙しいからエネルギーを温存したい」

「体調が良くない気がする」

言い訳はいくらでも頭の中に湧いてきます。しかし、仕方がないからと決めたことを行わなければどうなるのでしょうか。

毎日のように自分に誓いを立てては破っていたら、「私が約束したことは破られてもいい」のだと記憶されてしまいます。自分が約束を守っていいのであれば、他社に破られても仕方ないですよね。

このように、自分自身で自分の言葉の信ぴょう性を下げ続けていることはあるかもしれません。

サティヤの実践②:嘘をつかない、同時に傷つけない

社会の中で生活していて、相手がいることだと、自分がつきたくもない嘘をつかないといけない場面もあると感じるかもしれません。

例えば、人に作ってもらった料理が美味しくなかったら「不味い」とは言えませんよね。しかし、口に合わない料理を美味しいと言うと嘘になってしまいます。

ヨガ哲学の授業では、こう言う時に沈黙を守ることが正解だと説きますが、なかなかそれができないから困ります。

それであれば、嘘を言う代わりに相手を傷つけない真実を言わないといけないかもしれませんね。

「私のためにこんなに料理してくれて嬉しい」

と、感謝を伝えるのがいいかもしれません。もちろん必死に言葉を探していると、それが嘘くさく見えてしまいます。本当に嬉しいこと、感謝していることを言葉にできるといいですね。

サティヤの実践③自分の心に素直になる

日常が忙しいと、自分の心の声を無視してしまいがちです。

例えば、夫に嫌なことを言われたといった悲しい時でも、子供の前で傷ついた姿は見せたくない、職場では家の中のストレスを言えないと、自分の内側に溜め込んでしまうことは誰にでもあると思います。

そのような、自分の心に蓋をし続けた状態が続くと、蓋をしたゴミ箱の中のゴミはどんどん腐敗していきます。臭くなったらさらに頑丈に封をして、消臭剤を巻いてと、必死で隠してもゴミは消えません。いつかガスが溜まって爆発してしまいます。

心の中に、ゴミを溜め続けているのは本当に良くありません。

少なくても自分自身は、自分の本当の心の声を無視しないようにしないといけません。忙しい中でも、自分自身の心と向き合う時間を持ちましょう。

これができていないと、嫌なことだけでなく、嬉しいことも感じられなくなってしまいます。ストレスが大きい時ほど、より味の濃いご飯を食べたくなったり、お酒を飲みたくなったり、ご褒美という名目で散財しがちですね。それは、幸せにも鈍感になって、日常の幸せを見つけられなくなってしまいます。

サティヤの先に生きやすさがあった

私はサティヤを実践すると決めてから、とても心が軽くなりました。

今までは、本当にくだらない小さな嘘をたくさんついてきました。嘘は、どんな小さなものであっても、一つつくとその嘘がバレないように、さらに大きな嘘をつき続けなくてはいけません。

それだけで、心の中は嘘でいっぱいになってしまいます。

「嘘がバレるかもしれない」という不安感はとても大きく、心の中を埋め尽くしてしまいます。

まずは、そんなくだらない嘘をつくことからやめました。すると、心がとても軽くなるのを感じました。

他人への故意の嘘を止めるだけで心に余裕ができ、自分自身にも意識が向くようになります。すると、何か欲望が湧いてきた時にも、本当に自分はこれが欲しいのか、ストレスで刺激的な快楽を求めているだけなのかと自問できる余裕が生まれてきます。(今でも衝動に負けることは多いですが、、)

今まですがりついてきた価値観にも、本当にこれは必要なものか?世間に合わせたくて、思い込んでいるだけなのか?と、自分の心と対話ができるようになります。

一次的な快楽よりも、本当に自分が欲しいものに意識が向くことで、自分にも正直に生きられるようになったと思います。

自分が本当に望むものに意識が向くことで、昔の自分には信じられないような幸福も与えられるようになりました。取りに行ったという感覚はなく、降ってきたに近いです。

さまざまな夢が叶い、自分自身の幸福を感じられるようになりました。

サティヤ(正直)はとても基礎的な教えだと思われがちですが、その効果は本当に大きいです。

サティヤの効果については著書にも詳しく書いたので、こちらもチェックして頂けると嬉しいです。

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