【連載・バガヴァッド・ギータ】内容をわかりやすく要約

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バガヴァッド・ギータには何が書いてあるのでしょうか?

買ったけれど、なかなか読めないという方も、難しそうで手が出ないという方もいます。

ギータは1文1文がとても大切な内容なので、ヨガを勉強している方や

インド思想に興味のある方にはぜひ読んでいただきたいのですが、読んでも良く分からない方のために、当ブログでは内容を簡潔に要約してご紹介します。

【始めに】バガヴァッド・ギータはどのような文献?

確証の内容に入る前に、ギータの背景について少しだけ書きます。

バガヴァットとは神。ギータは歌。

日本では「神の歌」という意味です。

日本ではヨガの経典として認識されていますが、インドではヒンドゥー教の聖典として広く知られています。


インド思想はヴェーダやウパニシャッドと呼ばれる古代の聖典を元に成立したものですが、ギータはインドの哲学思想を一般庶民でも分かりやすい言葉で説明したものです。
内容は、インドの人にとっての道徳書のようなものです。

バラモン(司祭)だけではなく、誰にでも開かれた教えです。

ヨガ哲学もヴェーダの思想を土台としているために、ヨガの思想を理解するためにもとても優れた教典です。

バガヴァッド・ギータはマハーバーラタの1部分

独立した文献として出版されることが多いバガヴァッド・ギータですが、元は大叙事詩マハーバーラタの1部分です。

マハーバーラタは、10万詩を超える詩篇によって構成された世界で最長と呼ばれる叙事詩です。そのなかでバガヴァッド・ギータは、クリシュナが主人公のアルジュナにヨガの秘密を解くシーンを取り出したもので、約700の詩の中にクリシュナのヨガのエッセンスが要約されている部分です。

ギータ成立までのインド思想の背景

ギータの説明に入る前に、現在のヒンドゥー教に繋がるインド思想の流れを、すごく簡潔に説明します。

ざっくりと歴史のお話

現代のインド思想には様々な宗派が存在しますが、全てのインド思想の根本になったものはヴェーダと呼ばれる古代の聖典です。
ヴェーダ聖典の1番古いものは「リグ・ヴェーダ」と呼ばれ、紀元前1200年頃を中心に成立しました。この頃の宗教は、神々を祭壇にお呼びしてお願いをする祭式が信仰の中心でした。


紀元前500年頃、ウパニシャッドの時代になると、ヴェーダを土台にして「輪廻からの解脱」というテーマを持った哲学に発展してきます。

ウパニシャッド(奥義書)を研究する宗派をヴェーダンタと呼びます。
その後、西部インドで保守派の流派によりバクティ信仰(最高神への親愛)が高まり、彼らによってバガヴァッド・ギータが成立しました。

バガヴァッド・ギータは、大叙事詩「マハーバーラタ」というとても長い叙事詩の一部です。
バクティ信仰を行う流派は、はじめは正統なヴェーダの系統ではありませんでした。

しかし、サンスクリット語で注釈が書かれ、他のヴェーダンタ流派との議論が繰り返し行われ、インド思想の本流として認識されるようになりました。

バガヴァッド・ギータはバクティ信仰の経典です

ギータでは、カルマヨガ(行為のヨガ)ギャーナヨガ(知識のヨガ)など、様々な種類のヨガが説かれていますが、全体的を通してバクティ信仰を強く勧めています。

「私に心を向け、私を親愛せよ。私を供養し、私を礼拝せよ。このように私に専念すれば、あなたはまさに私に至るであろう。」

バガヴァッド・ギータ9章より

この文章でも分かるように、ギータでは最高のプルシャであるクリシュナと融合することが、永遠の至福を得るための方法だとされています。

実際にどのような方法があるのかは、章ごとで複数の方法が説かれています。それぞれのチャプターに関しては、次回から順を追ってまとめていきますね。

バガヴァット・ギーター第1章

バガヴァット・ギーター第2所

バガヴァット・ギーター第3章

バガヴァット・ギーター第4章

バガヴァット・ギーター第5章

**1ページでのまとめはこちら**


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