インドでは、グルジ(先生)とシーシャ(弟子)の関係は実の親子よりも深いと考えられています。
1年に1度、グルプルニマという日に、グルジへの感謝を表します。
今年は今日(2019年7月16日)がグルプルニマにあたります。
そんな今日の日記です。
グルクルファミリーにとっての大切な祝日
宗教大国のインドでは、毎週のように祭日があります。
グルクルでは、沢山ある祝日の中で、年に3日だけしっかりとお祝いします。その時だけは、遠くにいる生徒たちも出来るだけグルクルに集まります。
- グルジの誕生日
- グルプルニマ(グルジへの感謝)
- クリシュナ・ジャムマスタミ(クリシュナ生誕祭)
私たちがグルクルに集まったのは全てグルジのおかげ、また、クリシュナはバンスリの神様。
インドではホーリーやディワリがもっとも大きなイベントですが、身内だけで楽しみます。
恩知らずな生徒だけど、出来るだけグルジと過ごす1日
普段は出来るだけグルジと過ごしていますが、ムンバイでオフィスで働いている私は、ちょくちょく大切な行事に参加できません。
今日も本当は早く仕事を終えてグルプルニマのお祝いに参加する予定でいましたが、都合がつかずに不参加になってしました。
昨年はデリーのグルジと過ごして、その前の年は日本。
本当に恩知らずな弟子だと申し訳なくてかなり落ち込んでいます。
なんとか出社前に顔だけでも出したくてアポイントを試みたのですが、上手くいかず…。
結局早起きしてグルクルに行き、グルジが朝食に来るのを待ち伏せることにしました。
お祝いのお菓子も、探しに行けずにデリバリーで頼んだもので申し訳ない。
グルクルに行って、まずはグルマに挨拶。
グルジの師匠であるグルマ、アンナプールマ・デヴィ。
生前は公に顔を出してくれることがなく、私もグルジと一緒にグルマのご自宅を訪れた時だけお顔を拝見することが出来ました。
半世紀の間、公の場所での演奏はされませんでしたが、現代のインド音楽界の歴史を築いた方の一人です。
私にとっても、もっとも尊敬している女性です。
他界されてしまって、初めてグルマのお写真がグルクルに来ました。
「生きている時は1度も来てくれなかったグルマ、これからは常にグルクルにいる。」
と泣きべそかいていた私にグルジが話してくれたことがあります。
今日はたった一人で、グルマのいるクラスルームで練習をしました。
ずっとグルマが聞いてくれてくれている気がしました。
2時間練習した頃に、普段よりも1時間遅くグルジが1階に降りてきました。
今日は遅そうなので会えないかな?と思っていたので嬉しい。
アポもなく来たのですが、朝食を出してくださいました。
私たちのグルジは、食事は必ず生徒と一緒に召し上がります。
遅くなってしまったので、朝食だけ急いで頂いて、チャイ(ミルクティ)はお断りしてしまいました。
遠くの都市から兄弟子が来ていたので、兄弟子もゆっくりグルジと話したいかと思ったのですが、私も一緒にチャイを飲めと引き留めて下さるグルジ。
多くの生徒がグルジに予定を合わせて行動できるのに、私は自分の予定に合わせて頂くことが多くてすっごく申し訳ない。
本当は、今日だけでも残りたかったのですが、朝のチャイを一緒に飲めない代わりに、夕食をご一緒させて頂くことになりました。
今頃、グルクルは何十人もの生徒が集まってグルプルニマをお祝いしていると思います。
出られないのは仕方がないので、自分にできるベストな方法で、グルジとの時間を過ごしたいです。
受け継がれるグルシーシャ(師弟関係)
グルプルニマはグルジ(師匠)に感謝をする日ですが、グルジはたった一人ではありません。
グルジはグルマから受け継いだものを伝えてくれて、グルマは彼女のグルジ(父親)から受け継いだものを教えてくれています。
幸い私は、最初のグルジ(Harsh Wardhan)のグルジが今のグルジ(Pt. Hariprasad Chaurasia)で、今のグルジのグルマ(Annapurma Devi)にも生徒としてお会い出来ました。
今は、グルジの意志を受けついているバイヤー(Rakesh Chaurasia)からも学べています。
受け継がれている歴史の中で生きられること、本当に幸せです。
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