年に一度、ムンバイを含むマハラシュトラ州が最も賑やかになるのがガネーシャ祭です。
このブログを書いている今もガネーシャ祭の真っただ中。
外は打楽器の音で賑やかなので、夜遅くまでブログを書いています。
普段は外国的で、あまり宗教や文化を感じさせない都会ムンバイの人々が、もっとも鮮やかなヒンドゥー教の神様に熱狂するガネーシャ祭をご紹介します。
ガネーシャ神とは
シヴァ神とパールバティ女神の子供、ガネーシャはヒンドゥー教の中で最も人気の高い神様の一人です。
日本では歓喜天として古くから知られています。
学業、財、商売、厄除けの神様として知られ、インドではどのお店にもガネーシャ象が入り口近くに祭られています。
特にムンバイを含むマハラシュトラ州はガネーシャ信仰が強く、キリスト教などの異教徒もガネーシャの像を飾っていることが多いです。
古いものに興味のなさそうなムンバイの人たちが、ガネーシャに寄せる愛情にはいつもホッコリとします。
ガネーシャは姿がシンボル
ガネーシャは神話に残る頭の賢さもあっぱれですが、その姿自体が私たちのあるべき姿を示して下さっています。
顔は象で、身体はふくよかな人間。一見とても愛らしくて大衆から愛されているガネーシャですが、知恵の神であるガネーシャは、その姿から私たちに生きるための知恵を与えてくれています。
ムンバイを中心に行われるガネーシャ祭とは
ガネーシャ祭の日時はインド歴に従うため、毎年変わります。
今年(2019年)は9月2日でした。
初日は ガネーシュ・チャトゥルティー と呼ばれるガネーシャの誕生日です。
そこから、満月の来る11日後まで続きます。
ガネーシャ祭はどうやって祝うの?
ガネーシャ祭には、ガネーシャを自宅にもてなしておもてなしします。
前日
ガネーシュ・チャトゥルティー (誕生日)の前日にガネーシャを自宅に招きます。
前夜祭の盛り上がりはとてもすごいです。
ムンバイ中で太鼓の行進が行われ、爆音の音楽で眠れない一夜になります。
道はガネーシャを運ぶパレードで埋め尽くされ、朝方まで続きます。
私はそのパレードには参加したことがありませんが、朝起きるとうちのソサイエティにもガネーシャが来ていました。
ガネーシャ降臨!!
この時点ではお供え物もなく、顔には布がかかっています。
誕生日! ガネーシュ・チャトゥルティー
8月中旬以降の神月から数えて4日目が ガネーシュ・チャトゥルティー と呼ばれるガネーシャの誕生日。
私は必ずバイヤー(ラケーシュ・チョウラシア)家でお祝いしています。
ムンバイ中の全ての家庭がガネーシャを招くわけではなく、家にガネーシャが来ない人は親戚などの家のガネーシャに会いに行き、お供え物をします。
この日は各家庭内でお祝いをするため、ガネーシャ・フェスティバルの間で町が最も静かな1日です。
こちらは私の住んでいるソサイエティ(マンション)のガネーシャ。みんなで寄付を募って毎年お祝いします。
ガネーシャの日数は家庭ごとに違う
何日間ガネーシャに滞在して頂くかは家庭ごとに違います。
1日半(チャトゥルシーの翌夜)で見送る家庭もあれば、3日、5日、7日、11日とそれぞれです。
ガネーシャが家庭にいる間は、毎日ガネーシャに向けたプージャ(祭儀)を行います。
ガネーシャのお見送り。派手なフィナーレ
一定日数人間界に降りてきたガネーシャが帰る日。
私たちは海までお見送りに行きます。
そこまでの道のりはパレードを行い、ムンバイの町中が信じられないくらい爆音に包まれます。
特に5日目などは朝まで続くパレードの音で眠れません。
大小様々なガネーシャの行進が行われ、それぞれのガネーシャの周りに何十人もの人が踊り付いていきます。行進は打楽器と共に行われ、ドラムのリズムに合わせて
「ガナパティバッパー(先導者)」
「モーーーリヤーーー(全員)」
と唱えながら進みます。
町中の「ガナパテイバッパ・モーリヤ」が揃う時があり、家の中から聞いていてもものすごい迫力を感じます。
海や川まで辿り着くと、ガネーシャを水に沈めて終わりです。
その光景を見に行くのは危険と言われていてまだ経験が無いので、今年は行ってみたいと思います。
ガネーシャの好物
ガネーシャは本当に甘いお菓子が大好き。
沢山のお菓子とフルーツを山のように積んで誕生日のお祝いをしますが、中でも最も好きなのがモーダクと呼ばれるお菓子です。
ショップで買うモーダクは小麦粉、ミルク、砂糖ベースのものが多いですが、マハラシュトラ州の家庭で伝統的に作られるモーダクは蒸しモーダクです。
こちらが本当に見つけられなくて、3年目にやっと出会えました。
写真があまり綺麗でないですが…
あんまんと同じような皮に、ココナッツとジャグリー(黒砂糖)ベースの具が入っています。
蒸したての状態が最高で日持ちがしないため、ショップではほとんど販売していません。
もっちり甘くて美味しかったです。
都会が宗教的になる11日間
ムンバイの人は、あまり宗教に興味がなさそうに見えて、インドらしさを感じることが出来ないのですが、ガネーシャ祭の期間だけは町が一丸となって祝います。
キリスト教や異教徒の人も何となくガネーシャを飾っています。
この期間は爆音で一切眠れなくて寝不足が辛いのですが、ムンバイの大切な日に毎年一緒にお祝い出来て幸せです。
ーーーー最終日の様子はこちらーーーー
コメント
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