プラーナヤーマとアーサナ(ポーズ)の関係について、ヨガスートラをもとに教わりました。
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ヨガスートラのアーサナとプラーナヤーマの関係
プラーナヤーマを行うためには安定したアーサナを習得することが必要です。
さて、坐りがととのうたところで、調気を行ずる。
ヨガ・スートラ2章49節
正しい座り方ができれば、体に呼吸をするためのスペースが生まれます。その結果、意識しなくても自然と呼吸が変わってきます。
普段猫背の人なんかは、胸にも腹部にも充分なスペースがありません。そういった人は、どうしても呼吸が浅くなりがちです。
胸を開いて、背筋を伸ばした姿勢を取るだけで自然と呼吸は深まります。座った姿勢で無理やり胸を開こうと思っても慣れていない人は不快に感じてしまうかもしれませんね。
深い呼吸にはリラックスすることも大切です。仰向けになって、胸の後ろの位置にボルスターを置くなどして、胸を開いた状態をしばらくリラックスして行うだけでも、呼吸の変化を感じることができます。
プラーナヤーマに適した座り方
プラーナヤーマの練習ではパドマアーサナ(蓮華座)やシッダアーサナ(達人座)のような足をクロスした座り方が推奨されます。
椅子に座って行うのは呼吸のエクササイズとしては問題ありませんが、ヨガではあまり勧められません。
椅子に座ったポーズは足が身体よりも下に行くので、それだけ重力の影響を受けてしまいます。血液が重力の影響で足の下の方に行くと、それを心臓の方に戻すためにはより多くのエネルギーを必要としてしまいます。ヨガの座り方は重力へ逆らうことがないので、より瞑想に適しています。
身体の硬い人が足をクロスした座り方をすると膝が高く浮いてしまうことが多々あります。そのような座り方をしていると、下腹部に充分なスペースがなくて深い呼吸をすることができません。
股関節の硬い人はお尻にクッションなどを敷いて調整しましょう。足はできる限り床と平行でないと呼吸のためのスペースを阻害してしまいます。
パドマアーサナは精神を整えるのにとても有効です。パドマアーサナを15分間行うだけでも心が軽快になり、精神が向上し、安定するのを感じられるでしょう。
アーサナが整うことでプラーナヤーマの半分は完成します。
真っすぐと座ることができなければプラーナヤーマを楽しんで行うことはできません。
正しい姿勢でプラーナヤーマを行う効果
正しい姿勢で行うプラーナヤーマは内臓に良い動きをもたらして消化の力が強まります。便秘も良い効果があるはずです。
また、正しいアーサナは心拍数を下げます。それによってより穏やかな瞑想状態に入れます。
背筋が伸びることで肋骨を広げて、より深い呼吸が可能になります。
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