私のグルジ(師)であるHt.ハリプラサード・チャウラシアは、半世紀以上に渡りインド音楽界の第一線で活躍し続けています。
若い時には、シタール奏者であるラヴィ・シャンカール氏と共に、ビートルズのジョージ・ハリスンとも演奏旅行をしていました。
週末、グルジとPt.シブクマール・シャルマ氏(シブジー)のデュエット・コンサートがありました。
その時にシブジーが話してくれた思い出話にキュンとしたので書いてみます。
ジョージ・ハリスンはハリジーの息子!?
インドと交友の深かったジョージ・ハリスン
’68年頃からビートルズが熱心にインドに通っていたことは有名です。
ビートルズがインドの聖者マハリシのアシュラムに滞在していた頃に作られた楽曲は、ホワイトアルバムなどに複数収録されています。
インド好きの私としては本当に嬉しいです。
ジョージハリスンは、ビートルズ時代からシタール奏者のラヴィ・シャンカール氏の元でシタールを学んでいました。
ビートルズ時代にも「ノルウェーの森」などでシタールを演奏しています。
そのあと、ラヴィ・シャンカール氏と多くの演奏ツアーをこなし、CDも発表しています。
私がインド音楽とヒンドゥー教に興味を持つきっかけとなった“Chant of India”もジョージ・ハリスンのプロデュースで作られたアルバムです。
グルジとラヴィ・シャンカール氏とジョージ・ハリスン
私のグルジ、Pt.ハリプラサード・チャウラシアは60年代にはボリウッド音楽などですでに有名でしたが、アンナプールマ・デビィ氏からインド古典音楽を1から学び直しました。
アンナプールマ氏は、ラヴィ・シャンカール氏の最初の妻です。
ラヴィ・シャンカール氏はジョージ・ハリスンと共に国内外で演奏活動をしていたため、アンナプールマ氏の生徒であったグルジも一緒に演奏活動をするようになりました。
グルジとボリウッド音楽時代からの良き共演者であったPt.シブクマール・シャルマ氏(シブジー)もです。
ジョージ・ハリスンはハリジーの息子!?
ジョージ・ハリスンがツアー中のある日言いました。
「僕の名前はHarrisonだ。
これってHari(クリシュナ)の息子って意味だろ。
つまり、ハリジーの息子だね。」
ハリジーとは、グルジの愛称です。
この話を聞いて、ジョージ・ハリスンはなんてフレンドリーな方なのだろうと思いました。
世界で最も有名なロックバンドのギターリストが、インドで出会った古典音楽家にこんな風にジョークを言うって、ビートルズファンからしたら本当に嬉しい思い出話です。
グルジと皇居の思い出
今回の思い出話には関係ないのですが、グルジは昔、皇居を訪れて天皇陛下に演奏を奉納されたことがあります。
今月、日本の前天皇陛下が退位して上皇になられたことで、グルジ夫妻が皇居に行った時の思い出話をしてくれました。
グルジは、その時の話をする時にはいつも、どれだけ美智子様が美しかったかを話してくれます。私が現在インドの生活を捧げているグルジが、日本にもゆかりのある方だというのはとても嬉しいです。
新しい天皇陛下は、とても若いね!と、グルジ夫妻が話をしていました。
日本の新しい時代について、ムンバイでも話が出来るのは嬉しいです。
どうか、新しい時代が平和で希望に満ちたものでありますように。
コメント