ISKON(クリシュナ寺院)でインド古典音楽を奉納しました。

india life

ムンバイでのインド音楽活動日記です。

ブリンダヴァン・グルクル(所属している音楽学校)のメンバーでのインド古典音楽のコンサートがありました。クリシュナ神と、現代のクリシュナと呼ばれる師Pt. Hariprasad Chaurasiaの御前で演奏が出来て本当にありがたい機会を頂きました。

本番はとても良いコンサートになったのですが、準備は本当に大変でした。

コンサートの機会はグルジから頂いたもの

グルクルに通ってくる沢山の生徒が出演すると思っていたコンサートですが、実際は12人編成で、最終的には減って10人での演奏でした。

前回同じようにグルクルの生徒で演奏した時には30人近くいたので、とても少ない感じがしました。

もともと、もう少し大人数でリハーサルを始めたのですが、グルジの指名なのか?リハーサルが進むにつれて人数が減って、結局残ったのは10人でした。(告知は12人だったみたいですが。)

グルジに言われた時に、気軽に「出る出るー!」と答えましたが、参加できなかった生徒もいることを考えると、本当に貴重な機会を頂いたなと思います。

特に、リハーサルが進むにつれて責任感を感じるようになって、グルジの名前で出るのだから!と思うようになりました。

たった1時間の演奏、準備は本当に大変でした

コンサートの構成は2種類の演奏。

  • インド古典音学演奏(ラーガ・ヤマン)
  • バンスリ・シンフォニー 

グループでハーモニーを奏でるシンフォニーのパートは、全て決まった曲を演奏するだけなので簡単です。参加は2度目で、前回とは違う校正の曲でしたが、決まったメロディーを演奏するのは楽勝なので、1時間のリハーサルでほぼ完ぺきに仕上がりました。

問題は即興の多い古典音楽のパートです。

それぞれの生徒が、そこそこは演奏できるので、演奏自体にはそれほど心配なかったのですが、10人の演奏かをまとめるのは本当に大変。

日本と比べて、自分の意見をしっかりと意見する人が多いので、色々な意見が出るのですが、誰も結論を出さない議論が続きました。

ヒンディー語の出来ない私は、最初は本当にお任せ。

というか、途中で聞いても、コロコロ変わるので諦めました。

結局の助け舟は兄弟子のビベック

グルジは何度も何度もリハーサルに参加してくださいました。

グルジから直接の指導を受けることが出来るのは、本当にありがたいことです。

しかし、なかなかうまくいかない。理由は、全員がソロパートを演奏したいという思いです。

グルジからの指示は「3~4人ソロを演奏しなさい。」というものでしたが、全員が目立ちたい音楽家の集まり、議論はいつも難航します。

私はヒンディー語が分からないので議論は蚊帳の外。

「決まったら教えてね」スタイル。

外国人が3人もいるので「議論は英語で!」と決めていても、みんな3分以上英語が持たず、すぐにヒンディー語になる…。

やっと決まった思って帰ろうとしたら「Yukaのソロがない!」と言い出す子がいて議論が初めに戻ったり。

集まるたびに議論はしているのですが、誰も決定をしないので、話し合うだけで何も決まりませんでした。

1週間前のリハーサルでビベックが登場。

シンフォニー部分の指導で来たのですが(作曲者)、グルジが古典音楽のパートを直接確認するというので、ビベックも同席しました。

それが、ボロボロ…。とほほ…。

色々と察してくれたビベックが誰がいつソロを演奏するのかを指名してくれました。

結果、ソロは4人だけに絞って、4人が全てのパートでソロをすることになりました。

その中で、私はトリになりました。

ビベックと仲良くしていて良かった(笑)

ラストスパートは仕切りました!

さすがに1週間前のリハーサルでボロボロだったのに危機感を感じて、残りの1週間は元々仕切っていた子に加わって率先して仕切りました。

曲全体の構成も、どのメロディーを何回演奏するのか、話を聞かない仲間をちょっとキツくまとめて、何とか間に合いました。

グルジと2人で話をしていても「大した舞台じゃないのに、なにをそんなに揉めているの?」と言われてしまったり…。(私もそう思ってました。)

色々愚痴をこぼしそうにもなりましたが、こうやって何度もに足を運んでも、ソロを演奏できない生徒の不満はごもっともだと思うので、忍耐強く接したつもりです。

本番は、クリシュナの前で。みんな大喜びのステージでした

当日のマイクチェックまで、あーだこーだはありましたが、蓋を開けてみればとてもスムーズに演奏が終わりました。

グルジだけでなく、グルマ(奥様)や先輩も聴きに来てくれていました。

会場になったイスコーン寺院は、クリシュナを祀っているとても大きな寺院です。

その中の、コンサートホールで、クリシュナ生誕祭の週に演奏の機会を与えて頂けたことに本当に感動しました。

グルジにお礼を言いに行っても「みんな良く演奏した。」と言って頂けました。グルジがそう言ってくれたことが、何よりの喜びです。

終わった後で、みんなでディナー。寺院の中での食事は、神様からのお供物です。

後日こっそりと感想をグルジに聞きました

本番が終わって数日後、グルジと2人になった時に、こっそりと感想を聞きました。

「音程がみんなバラバラだった。」

グサッ!とくる一言。

言い訳をすると、マイクテストでは暑かったステージが、本番では空調が効きすぎて震えるくらい寒かったのです。が、本番前に最後の調律をしなかった私たちの落ち度。

インド音楽にとって、音程が一番大切。

とてもショックだったし、心から反省。これからはしばらく音程に集中して練習しようと心に決めました。

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