一年の始まりと言えば今年の目標を立てる方も多いのではないでしょうか?
目標がなく過ごしていると、1年間あっという間です。年の瀬に「今年もあっという間で何もできなった…」と思ってしまうと、後悔してしまいますよね。
ヨガでは、サンカルパという自分への誓いを行います。
自分の願いを叶えるためのサンカルパについて書いてみたいと思います。
私自身、ヨガの練習でサンカルパを唱えていたことが、自然と現実となって、様々な夢が叶っています。より効果的な夢のかなえ方である、サンカルパについてご説明します。
サンカルパは希望ではなくて、自分への誓い
神社に参拝に行くときにはどのように願いを言いますか?

どうか、今年もグルジが健康で幸せにいて下さいますように。
これは私は毎年初詣の度に神様にお願いしていることです。
毎年インドで年を越している私は、インドの神様に祈っています。
神様、仏様にお願いするお願いの文面はどのような言葉でしょうか?
「○○でありますよに。」
これは、神様や仏様など他社に頼むときの言葉。
つまり、他力本願のお願いです。
それに対してヨガのサンカルパは誓いです。
自力本願で叶える夢でなくてはいけません。
サンカルパを言うときには、自分への約束だと自覚しましょう。

自分への言い訳をしない人になる。
このような言葉は、自分自身への誓いとなります。今の自分に満足出来ていない部分を、自身で変える約束をする。それがサンカルパです。
サンカルパに適した願い
サンカルパの願いを考え続けることはとても大切です。
サンカルパは願いよりも誓いの要素が強いので、未来に起きて欲しい夢を唱えるのとは違います。
- 月の収入を5万円上げて綺麗な部屋に住む。
- 10㎏のダイエットに成功したい。
- 新しいプロジェクトで成功して海外進出。
これらの夢を抱くこと自体は問題ありませんが、サンカルパの願いとしては適切と言い難いです。
同じようなゴールを抱いていたとしても、結果に意識を向けるのではなくて、プロセスを大切にしなくてはいけません。
あなたの職務は行為そのものにある。決してその結果にはない。
バガヴァット・ギーター2章47章
上のような目的がある場合にはどのようなサンカルパにしたらいいのでしょうか?
- 与えられた仕事に責任をもって全力を尽くす。
- 週に5日ウォーキングをする。
- 自分の身体に良い食事を頂く。
- 毎日夢を意識して、そのための方法を考える。
なりたい自分になるために、自分がするべきことをサンカルパにするべきです。
結果よりも行動を目標にするべき理由

通常は、最終的にどうなりたいかの目標を設定したいと思います。
例えばダイエットであれば、痩せてかわいい服を着ているところをイメージする方が、ワクワク感が出て叶うと思いがちです。
ゴールをイメージした場合の罠
もしも達成したゴールをイメージした場合、その時点でとても気分が高揚しますし、ワクワクします。しかし、達成したイメージが想像できたことで、脳が満足してしまい、行動へのモチベーションが下がってしまうことがあります。
そのため、最初はとても気持ちよくスタートダッシュを切れますが、数日でモチベーションが保てなくなり、続けることが困難になる場合が多いです。
もちろん、気持ちのコントロールの仕方には個人差がありますので、その方法で上手くいく人もいます。
しかし、今まで引き寄せの法則などを試したけれど上手くいかなかった人は、イメージする目標の立て方に問題があったのかもしれません。
夢までの道のりをイメージすると上手くいく
どうして道のり(プロセス)をイメージする方が効果があるのでしょうか?
叶った状態をイメージすると、「どうやってそこにたどり着いたのか?」がすっぽり抜けてしまいます。
人によってはそれで上手くいく場合もありますが、どうやって到達するのかを潜在意識でしっかりと理解できていない場合、どれだけゴールのイメージがあっても、道筋ができないことがあります。
目標が現実になる仕組みは、潜在意識が働いて、無意識のうちに行動を起こすことで叶います。イメージしたゴールが叶うと、心から人事ることが出来る人には、夢が自然と現実化します。しかし、ただの夢として楽しい空想を抱いているのであれば、それは空想になってしまいます。
道のりをイメージする利点は、現実としてイメージしやすいことです。
「自分自身を大切にするために食品を選んでいる自分」を想像してください。その時、どんな気持ちでメニューを考えていますか?その具体的なイメージは、とても簡単にできますし、明日にでも簡単に実現することができます。
つまり、100%実現の可能な誓いです。
その誓いを、サンカルパとして潜在意識にインプットしていきます。潜在意識に語り掛けることで、「これこそが本当の自分だ」と心を変えていきます。
すると、努力しなくてもそれを実行することが出来るようになります。自分の心が変われば努力の苦しさがなくなっていきます。自然体で行動を変えることが出来れば、100%現実が変わります。
自分の目標を叶えるためのサンカルパが何かを考えましょう。
夢が叶うサンカルパの唱え方

サンカルパは、深い潜在意識に語り掛けることで効果が何倍にもなります。
最も効果があるのは、瞑想やヨガニードラの時にサンカルパを行うことです。
瞑想で行うサンカルパ
毎日瞑想を行っている場合は、瞑想の中でサンカルパを行うのが効果的です。
様々な方法がありますが、一例を紹介します。
- 背筋の伸びた、安定した、快適なポジションで座る。
- 呼吸に意識を向けるなどの方法で、外の世界から受ける感覚を内側に向ける。
- サンカルパを3回唱えて、それが実現した時の状況を視覚化する。
- 通常の瞑想を行う。
- 瞑想を終えて、目を開ける前にもう一度サンカルパを3回唱える。
- 指先などを動かしてゆっくりと感覚を取り戻し、目を開ける。
瞑想中には、外の世界から完全に遮断されて不快深層心理に到達します。その状態でサンカルパを唱えることで、潜在意識に願いがしっかりと刻まれて、自然と目標が叶うようになります。
ヨガニードラのサンカルパ
眠りのヨガと呼ばれるヨガニードラでは、必ず最初と最後にサンカルパを唱えます。
私は普段英語のヨガニードラCDを使っていますが、日本語ではこちらを使っていました。本当に優しくて心地の良い声です。
冒頭では身体の力を抜くところから入り、短期間で一気に深い瞑想状態に入れます。
まず試してみたい方は、YouTubeのこちらの動画で体験することが出来ます。
時間がない人も毎日唱えましょう
瞑想やヨガニードラを毎日行う習慣がなくても、サンカルパを唱える習慣を身につけましょう。
夜眠りに入る前と、朝起きて一番に唱えると効果的です。
出来るだけ、他の思考が働いていない時に行うと効果的です。
もっと夢が近づく、曖昧な誓い
目標を具体的にすればするほど目標は叶いやすいと思いがちです。
しかし、細かく限定した目標は、それが出来なかったときに挫折感を抱いてしまい、実現しにくい場合があります。
例えば、「毎日1時間ジョギングをする」などの目標を決めるとします。
しかし、スケジュールが詰まってくると、物理的にどうしても難しいときがあります。その場合、1日できない日があると、「今日はできなかった」という敗北感を生んでしまい、やる気を奪ってしまいます。
努力を継続するためには、小さな成功を毎日継続することがとても大切です。
では、「自分の身体に良いことをして健康になる」という曖昧なサンカルパに変えたらどうでしょうか?
実行計画は1時間のジョギングだとしても、それが出来ない時には10分だけ集中して筋トレをしてみましょう。
そうすれば、予定は変わったとしても、ちゃんと自分自身への誓いを守ることが出来ます。
「自分の身体に良いことをする」という誓いが曖昧過ぎてピンとこない人もいるかもしれません。その時には、自分にとって腑に落ちる言葉を探してみましょう。
私が叶えた曖昧な願い

私は、6年くらい前に人生に悩んでいました。
インド音楽に惚れてしまい、どうしても音楽から離れて生きることが出来ないと感情的になっていましたが、音楽の練習だけでは生きていけない。
毎日朝から晩まで音楽の練習をしながらも、このままではすぐに貯金が空っぽになってしまい、生きていけない。どうしたら、音楽を続けながら安定した生き方をできるのかが全く想像できませんでした。
その時のサンカルパは、「インド音楽と共に安定した生活がしたい」。
その方法は分かりませんでした。正社員の仕事についたら音楽の時間は無くなるだろうし、そもそも、就職=日本に帰国しか想像できませんでした。
その後、色々ありましたが、天から降ってきたチャンスに流されるまま時間が過ぎて、今ではムンバイで音楽の勉強をしながら生活をしています。
現地企業で正社員として働いているので、時間的な制約はいつもありますが。
しかし、朝4時に起きて仕事をしているので、夕方から練習をする時間も取れています。
住み込みの生徒よりもずっと短い練習時間ながら、グルジ(師匠)の演奏ツアーに同行し、海外で8万人の聴衆の前で演奏させていただいたこともあります。
全く想像できない未来が待っていました。
行っていたことは、毎日信じてサンカルパを唱えたこと、与えられたことは、なんでもやってみる。 この2つだけです。
どのように実現できるのかは想像できませんでしたので時間はかかったかもしれませんが、自分が何を求めているのかを明確化したことによって、どんなチャンスも見逃さずに受け取ることが出来たのだと思います。
上のサンカルパが叶ってしまった今、別の、もっと難しいと感じるサンカルパを唱えています。すでに何回も夢が実現しているので、今回のサンカルパも叶うと信じています。
サンカルパで自身の進む道を描きましょう
今日ご紹介したサンカルパの誓いの内容の決め方はほんの一例です。
どのような願いが効果的なのかは、人によっても違います。
もしも一度決めたサンカルパがピンとこない場合には、本当に自分にあったサンカルパなのか?を常に自問するようにしましょう。
実現可能かを考える必要はありますが、そのサンカルパがすんなりと心に入ってくる言葉なのかを知る必要があります。
サンカルパは、自身の人生の道しるべです。
自分をより良く変えたい!と思うときには、自分の願い、自分への誓いを考えてみましょう。
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